那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ
先日、栃木県教育委員会から令和6年度栃木県立入試の結果について発表がありました。
例年、上記の県教委発表の資料をもとに入試平均点を推測しています。
本年も、2026年入試の平均点の推測を行います。
以下の点にご注意してご覧ください。
・平均点を栃木県教委は発表していません。
・傾斜配点のある学校の傾斜は考慮に入れていません。
・各設問ごとに発表されている正答率をもとに計算しています。
計算は以下にしたがって行いました。
①各設問の正答率に配点をかけて合計する。
②部分正答率が発表されている設問は部分正答率と完全正答率の平均をとり、配点をかける。
③今回から統計的処理にAIの計算を組み込んでいます。
・実際の採点は各高校の裁量に任されているため、正確性に欠ける可能性があります。
そして、計算の結果はこちらになります。

参考資料➀

参考資料②

5教科合計は約272点。前年より13点ほど上がり、全体では易化した入試でした。ただ、この13点を「簡単な年だった」で片づけると、今年の本質を見誤ります。
まず、難しさの種類が入れ替わりました。数学・理科・英語がやさしくなる一方、国語と社会は下がっています。計算や知識で解ける部分が軽くなり、文章や資料を読み取って条件どおりに答える部分が重くなりました。点が伸びなかった生徒は、学力が低かったのではなく、読解と資料処理が弱かった。そういう年です。
今年最大の動きは、理科の+11.4点でした。近年でも例のない大きさで、ここにこそ注意が要ります。
一科目でこれだけ動くのは、生徒の学力が急に変わったからではなく、問題の作り方そのものが変わったからです。
取りやすい科目は、勉強した生徒がそろって得点し、結果として差がつきません。差がつかない科目では、伸ばすことよりも落とさないことが効いてきます。理科がやさしかった今年は、理科での一問のミスが、例年以上に順位へ響きました。
その理科と対照的なのが数学です。易化したと言われながら、平均は47.6点。戻ったとされる年でさえ、数学は平均が半分に届きません。合否を分ける教科であることは、今年も変わっていません。
上位校では、この構造がさらに際立ちます。
宇高・宇女・宇都宮中央・大田原・大田原女子などを目指す層にとって、平均が上がる年は、合格ラインも上がる年です。全体が底上げされるぶん、上位はより高い位置で競り合い、数点の取りこぼしが順位を大きく動かします。
得点を積む勝負というより、ミスを出さない勝負に近づく。これが、平均の上がった年の怖さです。
宇都宮・宇都宮女子は国語・数学・英語で傾斜配点を採り、基礎的な設問の比重を下げ、記述・応用の比重を上げています。
合否を左右するのは、配点の重い部分、すなわち国語の記述、数学の図形と関数、英語の英作文です。
ここは暗記では届かず、仕上がりにも時間がかかります。だからこそ、早い段階からこの三つに正面から取り組んだ生徒が、直前期に差を広げます。
では、来年に向けて何をするか。今年の数字が指し示すのは、「基礎を固める」という言葉の中身を取り違えないことです。
用語と公式を覚えるのは出発点にすぎません。今年下がった国語・社会が求めたのは、覚えた知識を、初めて見る文章や資料の中で使う力でした。
これは国語だけの話ではありません。社会の資料問題も、理科の実験考察も、同じ力で解いています。その力は、一夜漬けでは身につきません。
本松学習塾は、基本を正確に固めたうえで、なぜそうなるのかを自分の言葉にし、条件に合わせて答え切るところまでを、ひとつの学力と考えています。今年の入試は、その積み重ねの差が、合計点以上にはっきり表れた入試でした。

