令和9(2027)年度から、栃木県立高校の入試制度が大きく変わります。特色選抜と一般選抜を同じ日程の「本検査」で実施し、全受検者が学力検査を受けるという枠組みは、すでにご存じの方も多いと思います。
このうち、これまで未確定だった部分について、令和8年6月10日に「暫定版」の実施細則が公表されました。確定版は8月下旬の予定で内容が変わる可能性もありますが、進路を考えるうえで重要な情報が出そろってきましたので、今回は特に注目したい3点をお伝えします。
【1】学力検査と調査書の比重が「数値」で明らかに
これまで各校の比重は「9対1」「8対2」といった比率でしか示されていませんでした。今回、満点が具体的な点数で公表されています。
一般選抜は、学力検査が5教科500点満点。調査書(内申)は中1~中3の9教科×5段階=135点満点を、各校が定めた満点に換算します。つまり「学力500点:調査書○点」が、その学校の内申の重みを表します。
おもな高校を見ると、次のとおりです。

同じ「進学校」でも、内申の重みは一様ではありません。宇都宮・宇都宮女子・宇都宮中央は学力検査をかなり重く見る一方、矢板東・大田原女子・黒磯は内申がほぼ素点(135点)のまま効きます。日々の通知表をどこまで重視すべきかは、志望校によって戦略が変わるということです。
また、これまでブラックボックスだった特色選抜の配点も公表されました。学力検査・調査書に加え、面接などの「学校独自検査」の点数まで示されています。黒磯の独自検査600点のように比重が大きい学校もあれば、宇都宮の100点のように学力重視を貫く学校もあり、ここにも各校の姿勢がはっきり表れています。
【2】傾斜配点は新制度でも継続(宇都宮・宇都宮女子・栃木)
宇都宮・宇都宮女子・栃木の3校(いずれも普通科)は、新制度でも国語・数学・英語の傾斜配点を続けます。
傾斜配点といっても、単純に点数を何倍かするわけではありません。基礎的な問題の配点を下げ、記述問題など難度の高い問題の配点を上げる方式です。1教科100点という枠は変えずに、配点の重心を移すイメージとお考えください。
暗記でとれる基礎問題よりも、文章を深く読み解き、自分の言葉で表現する力を見ようとする意図がうかがえます。この3校を目指すなら、基礎の取りこぼしをなくすのは当然として、記述・応用への対応力がより重要になります。
【3】自己表現シートに「学校独自の質問」
特色選抜では、新たに「自己表現シート」を提出します。さらに、学校によってはこのシートに独自の質問を加えられるようになりました。実施細則の一覧表にも「自己表現シート 学校独自質問の有無」という欄が新設されています。
自己表現シートは、学校独自検査(面接やプレゼンテーション)の参考資料として使われます。独自質問がある学校では、その問いにどう答えるかが面接などの評価にも影響すると考えられます。志望校が決まったら、早めに各校の質問内容を確認しておくことをおすすめします。
おわりに
今回の内容は、あくまで6月10日時点の「暫定版」です。確定版は8月下旬に公表予定で、内容が変更される可能性もあります。ご留意ください。
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