進学校で「這い上がる力」を引き出すために

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

進学校での学びは一筋縄ではいきません。

中学まで学年トップの成績を誇っていた生徒が、進学校に進んだ途端、順位が下がり苦しむ姿をよく見かけます。

このとき、二種類のモチベーションの違いが明らかになります。

「トップを維持するモチベーション」と「下位から這い上がるモチベーション」

——同じ「勉強」でも、その姿勢には大きな違いがあるのです。

多くの進学校で、生徒が一度下位に位置すると、「這い上がるモチベーション」を見つけられずに足踏みしてしまう現状があります。

このモチベーションの切り替えができるかどうかは、その子が進学校での厳しい環境でどれだけ成長できるかのカギとなります。

しかし、周囲の期待やプレッシャー、また高い基準に常にさらされることで、子どもたちは「なぜ勉強するのか」という根本的な疑問にぶつかり、モチベーションの迷子になりがちです。

 

ここで重要なのは、「失敗から学ぶ力」を育むことです。

 

例えば、ある生徒が進学校での第一回目の試験で成績が急落し、ショックを受けているとします。こうした状況に直面したとき、単に「次は頑張れ」と励ますのではなく、「どこで間違えたのか」を一緒に考え、次にどう改善するかを話し合う機会を持つことで、子どもは失敗から学び、這い上がる力を見つけられます。

 

このプロセスは決して「勉強が得意な子」だけのものではありません。

 

どんな生徒も、困難に直面したときにサポートを受けていれば、そこから成長できるのです。

 

また、家庭でのサポートも欠かせません。「順位が下がったからダメだ」と責めるのではなく、「どうすれば少しでも上に行けるか」を共に考え、親として寄り添ってみましょう。

 

例えば、毎週の成績の変化を一緒に確認したり、「次はここに注力しよう」と話し合うなどの工夫を取り入れることで、子どもが自分自身で目標を設定する力を養えるでしょう。モチベーションの再構築には、時間と労力がかかりますが、その過程で「這い上がる力」が備わることは将来の大きな財産となるはずです。

 

学び続ける意欲、それは挫折から這い上がりたいと強く願う心から生まれるものです。

 

この「這い上がる力」を持った子どもたちは、単なる成績向上だけでなく、将来社会に出てからも必要とされる問題解決力や忍耐力を身につけます。

 

親子で一緒に、この力を育むサポートをしていきましょう。