やる気の見える化

「やる気の見える化」が変える"やらなきゃ"の悪循環

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

「今日こそ勉強するぞ!」

その言葉を何度、お子様から聞いたでしょうか。

そして、結局机に向かわないまま一日が終わる―――。この繰り返しに、もどかしさを感じている保護者の方は少なくないはずです。
 

16年間の塾運営を通じて、私は一つの重要な発見をしました。
 

子どもたちの多くは「勉強をやろう」と決めたつもりになっているだけで、実は本当の意味での決断ができていないのです。実は決めたことが出来なかったのではなくて、きちんと決めていなくてできていないとも言えます。

「やっぱりやらないとなあ」という気持ちを「決心した」と勘違いしているのです。
 

例えば、A君。
「今日から絶対やります!」
その言葉を何度も聞きました。でも、実際には行動に移せない。なぜか。
 

それは、その「決意」が曖昧で、具体性を欠いているからでした。
ここで重要になってくるのが「やる気の見える化」です。
 

「勉強やらないと!」と強い気持ちがある内に「いかにやらないといけないか」を具体化し、明確に決断する。

これは決して難しいことではありません。

具体的には:

・学習内容を紙に書き出す
「今日の19時から30分、英単語を20個覚える」
ぼんやりした「勉強する」ではなく、具体的な行動レベルまで落とし込むのです。
 

・目に見える形で決意を表現する
単なる「心の中での決意」ではなく、カレンダーに書き込む、家族と約束するなど、外部に表明することで責任が生まれます。
 

・実行したらすぐに記録する
やり終えたら、カレンダーに○をつける、ノートに正の字を書く。小さな達成感が、次の行動を促します。

なぜ、これが効果的なのでしょうか。
 

それは、私たちの「やる気」という感情が、実は驚くほど儚いものだからです。朝の「やらなきゃ」という気持ちは、夕方には消え去っていることがほとんどです。だからこそ、その場の感情に頼るのではなく、具体的な形に残すことが重要なのです。


たとえば、B子さんは、毎日の学習内容を小さなホワイトボードに書き出すことから始めました。「数学の因数分解を1ページ」「英語の不規則動詞をテストして間違えたところを覚える」など、具体的な目標を掲げ、達成したら消していく。


この単純な取り組みが、彼女の学習時間を1日平均1時間から3時間に増やしたのです。
 

重要なのは、完璧を目指すことではありません。「見える化」することで、漠然とした決意を具体的な行動に変えることなのです。


まずは、お子様と一緒に、小さな「見える化」から始めてみませんか?
 

今日の学習内容を、具体的に紙に書き出すところから。
その小さな一歩が、確実な学習習慣への第一歩となるはずです。