子供の意思の尊重

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

よく「子どもの意思を尊重することが大切」と言われます。

 

しかし、すべてにおいてそれが最善策というわけではありません。

 

例えば、外食の際に「何か好きなものを食べに行こう」と尋ねると、多くの子どもは「焼き肉、ハンバーグ、ラーメン!」といった自分の好きなものを選びがちです。これは彼らの少ない経験からの選択肢でしかありません。

 

人間は自分の知っている選択肢の中からしか決断できないのです。おいしい寿司を食べた経験がなければ食べに行きたいとは思わないでしょう。

 

子どもの意思を尊重しすぎることで、彼らの可能性を狭めてしまうことすらありえます。

 

逆に、大人が自分の食べたいものを選び、子どもを連れ回すことで、子どもは新しい体験や経験を積み、彼らの世界が広がることもあります。

 

大人は、子ども主体だけでは最大限に伸ばせないことを理解して、それを補うように行動することが重要なのです。

 

よく話す例ですが、将来なりたい職業を中高生に聞いた場合、銀行員や証券アナリストなどど答える生徒は稀です。

 

子どもたちの生活の中にそういった職業を身近に感じる場面が少ないからです。

 

同様に、子どもが「将来は学校の先生になりたい」「パティシエになりたい」と言った場合も、自分が知っている狭い範囲の中から自分の将来を規定してしまっていないか、確認することが必要です。

 

では子どもたちの視野を広げ、選択肢を多くするにはどうすればよいか。

 

それは様々な職業について話し合ったり、異なる分野の専門家に会わせたりすることです。

 

また、習い事やクラブ活動、旅行などを通じて多様な経験をさせることも有効です。これにより、子どもは自分の興味や適性を発見し、自分自身の可能性をより広く捉えることができるようになります。

 

私も日頃の指導において、子どもたちの意見や希望を尊重しつつ、時には新しい挑戦を促すよう心がけています

 

子どもの意思を尊重することは大切ですが、それだけにとらわれず、彼らの成長と可能性を最大限に引き出すためには、大人の導きやサポートも不可欠です。

 

保護者の皆様も、ぜひ子どもたちの未来を広げるために、一緒に新しい体験や挑戦を楽しんでください。