読解力の前提

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

読書すれば読解力が付くと思っている方もいると思いますが、そう単純な話ではありません。

私が小学生の時に英語塾の先生に言われたことは、

「間違った発音で100回練習しても、100回悪い発音が身についてしまうだけだ」ということです。

回数は多くなくてもいいから、発音に全神経を傾けて、心をこめてやることが大事だという教えです。

この態度はどんなことを習うときにも当てはまります。読書にも当てはまります。

間違った態度のまま、または、心がこもっていない状態でたくさんの本を次から次に読んだとしても、読解力は身につきません。

昨今、速読法がもてはやされています。共通テストの英語長文や、数学の設定問題の長さ、現代文を解く際に時間制限がきつい等を考えれば、素早く理解することが大事だということもわかります。のんびり読んでいては時間不足にもなるでしょう。

しかし、短い文を精確に読めないのにそれが速くなったところで、読解できないという事実に変わりありません。

必要なことは、読解の瞬間ごとに、読解対象のものに気持ちを集めて、しっかり理解しようとする態度です。

言い換えるならば、次に何が書かれているんだろうというワクワクした気持ちをもって読解できるみずみずしい気持ち。

そういう気持ちを持てることが読解をする上での前提なのだと思います。