具体的な体験の少なさ

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野にある学習塾 本松学習塾 塾長のブログ

英語や数学は得意なのに理科、社会だけができないという生徒も少なくありません。

理科社会が苦手という生徒の特徴は、具体的な体験が少ない、ということです。

子供が小さいときに博物館や旅行に連れていってもらった経験がない。

子供が興味がありそうな本を買い与えない。

テレビの紀行番組、歴史番組などを一緒に見ない。

特に最近はYoutubeなど、動画サイトが普及した結果、自分が好きなアーティストやアニメばかり見て「ためになる」テレビ番組には一切関心を払わない子供が増えています。

授業をしていて、野球をたとえ話にしようと思っても、一切野球を見たことがない生徒が増えていて、たとえにくくなっています。

先日WBCの日本優勝で盛り上がりましたが、ニュースでちらっと見た程度。野球のルールも全くわかならないという生徒も昔に比べて圧倒的に増えました。

理科・社会に本人が好奇心を抱いていない状況だと、なかなか成績は上がってきません。

そして、理科社会は単に暗記すれば取れるはずなのに、なんでうちの子は覚えないんだろうといぶかったりしています。

これは、ご家庭に限らず、学校でも言えます。

 

中学校でも、理科社会で資料集をほとんど参照しない。歴史の授業はプリントを配って穴埋めしておしまい。そういう授業も多いです。

 

歴史などは、いわば大きな流れのあるドラマなのですから、教える際には生徒の興味を引くべく、ダイナミックに流れを説明して欲しいと思っています。

理科社会の定期テストは取れるんだけど、模試になると成績が下がるという生徒も少なくありません。

 

教科書内容を正確に覚えたら、定期試験は点が取れます。
 

しかし模試だとなかなか解けないのは、内容の繋がりや広がりがなく、一問一答的な「大政奉還をしたのは誰→徳川慶喜」は覚えてても「大政奉還って何?何のために大政奉還をしたのか」というのを知らないから年代の並べ替え問題で答えられなかったりするわけです。

 

(過去に何度も書いてますが、栃木県立入試は、そういった単なる知識問題ではなく、きちんと考えさせる問題が以前より相当多くなっています)

 

お子さんが低学年であればあるほど、なるべく具体的な体験を多く積ませるようにしてみてください。

受験間近な生徒は、理科社会が単に一問一答的な勉強に終始していないか、チェックしてみてください。