個別演習形式のメリット・デメリット

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

当塾は現在、全学年個別演習形式で指導しています。

開塾当初は、小学生・高校生が少人数個別指導、中学生は本人の希望と学力を勘案してグループ指導・個別指導のいずれかで指導していました。

中学生のグループ指導は、学力差に配慮して工夫して指導していましたので、指導上のメリットは大きかったです。開塾3年目には学年1位を取る子も出て、ほとんどの生徒が成績アップを果たしてくれました。

しかし、個別指導に比べ、どうしても指導のきめの細かさが物足りなかったのも事実です。また、ほとんどの単元で導入や説明をするため、そこに時間を使い、相対的に演習量が少なくなってしまうこともありました。

そこで、5年前から段階的にグループ指導を廃止し、3年前に完全に個別演習形式に移行しました。

個別演習形式のメリットは圧倒的な演習量をつめるということです。

学校ですでに習っていることや、説明ページを読み、容易に理解できる内容を改めて塾で説明されるという時間のロスがなくなります。

結局、いくら分かりやすい授業を受けても、本人が自分で問題を解くことができなければ意味がありません。自分でどんどん問題を解くことができるのが個別演習形式の最大のメリットです。

また、説明ページを読んで理解できない場合や、問題を解く上で注意が必要なことはマンツーマンで本人が納得できるまで徹底的に説明を受けることができます。

きちんと納得したかをその場で確認するので、よく理解しないまま先に進んでしまうということがありません。

個別演習形式に移行した後の当塾の成績アップは圧倒的なものになっています。

ちなみに、以上の指導を可能にする上で、重要なことの一つが教材の選定です。

・説明が視覚的にわかりやすいか。

・引っかかりやすいところを工夫して説明してあるか。

・載っている問題が基礎から応用まで幅広いか。基礎問題の量が十分か。

など様々なチェックを行い、教材を選定します。

このように個別演習形式は、現時点で最強の指導スタイルだと思っています。

ただ、完璧な指導形式は存在しません。

個別演習形式にはデメリットもあります。

それは、やる気のない子には向かないということです。

成績を上げたいと思って、どんどん問題を進めることができる生徒には最強の指導形式ですが、

塾に来て、

・ボーッとしている子

・塾に来たくないが親に言われて仕方なく来る子

・わからない所や覚えていない所をごまかす子

には全く向きません。

したがって以上の特徴が見られるお子さんの当塾への入塾はご遠慮いただいております。

なお、個別演習形式を導入している塾は少なくないと思いますが、経験の浅い指導者には使いこなせない指導形式です。

講師には、生徒が問題を解いている様子を見て、その生徒の理解度・進度・定着度などを一瞬で判断し、適切なアドバイスをする能力が求められます。誰にでもできる指導形式ではないのです。