目の前のことに真剣になる

· 塾長の指導観・雑感

私は大学を卒業してすぐに塾の先生になったわけではありません。施設介護の仕事をしていたことがあり、生活相談員という仕事をしていました。
生活相談員という名前ですが、実際の現場では介護にも携わりました。仕事を始めた当時は苦戦の連続です。

認知症にかかった御利用者が急に施設の外に出たり、家に財布を忘れた御利用者が私に盗られたと疑ったり、入浴介助中に急に排泄をしたりと毎日へとへとになりながら働いていました。

しかし当時の私にとっては苦しいながらも同時に楽しい仕事でした。

どうすれば目の前の仕事をしながら利用者さんに気を配れるか常に工夫したり、前後の言動から排泄のタイミングを予想したり。いろいろ試してみて、うまくいった時の「やった!」という感じ。

一生懸命にやっていれば、なんだって楽しくなっていくものだと思います。

「数学が好き!」っていう子がいます。ただ、その子でも生まれつき数学が好きだったわけではありません。
「数字を見てると興奮する!」 「二次関数の曲線が美しすぎてめまいがする!」
こんな感覚を持っているのは、天才か変人のどちらかです。
たいていの子は一生懸命に問題に取り組んでいるうちに数学が好きになっていくのです。

パズルを解いているようなワクワク感。長い思考の果てに突然目の前が開ける解放感。
真剣にやっているからこそ得られる楽しさが、その子を数学好きにしています。

ほとんどの塾生にとって自分には何が向いているかなんて、まだわからないと思います。
勉強、スポーツ、習い事・・・まずは目の前のことに真剣になってみることです。

それが人生にとって、かけがえのない大切なものになるかもしれません。

追記:十数年前、子どもと接するボランティアを経験して塾の先生になろうと決め、介護の仕事をやめました。

その経験がなければ今ごろは塾長ではなくて介護の施設長になっていたかもしれません。人生が変わるきっかけは、どこにあるかわかりません。つくづくそう思います。

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